こっしーのドリーム図書館

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本の要約と感じたことを発信しています。

ユニクロを上回る究極のSPA企業の話

みなさんこんにちは。どうも越川です。

 

今日は本の日です!

今日の本は丸木伊参さんの

鎌倉シャツ魂のものづくり」

という本です。

 

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この本を知った経緯は学校で鎌倉シャツについて知って

鎌倉シャツの非常に興味を持ったからです。

 

 

鎌倉シャツはSPA(製造小売)のアパレル企業です。

SPAとは商品の企画から販売まで

全て自分たちでやっちゃうよ!というシステムです。

 

有名な例はユニクロです。

 

そして何故鎌倉シャツに興味を持ったのかというと

鎌倉シャツは高品質なシャツを4,900円で販売しています。

 

ここまでみたらありがちですよね。

 

でも違うんです。

 

鎌倉シャツは何と原価率は59%。

という驚異的な数字を出しています。

 

あまりピンと来ないと思うので一般のアパレル企業の数字を紹介します。

一般企業は原価率20%以下と言われています。

 

やばいですよね。

同じ価格で売った場合、鎌倉シャツは単純計算で

3着売ってやっと一般のアパレル企業の1着分の粗利率になります。

つまり3倍多く売らないといけない訳です。

 

 

そして何と消化率は99%。

ほとんど在庫が残らず売りきっちゃうという事です。

 

信じられません笑

しかもこの鎌倉シャツは創業してから23年間

売上高は常に右肩上がりという実績をたたき出しています。

 

 

この奇跡のような会社はどのような事をしているのでしょうか?

では要約参りましょう!

 

1.なぜこのシャツを4,900円で作れるのか

鎌倉シャツは全て国産で類まれな高品質の素材を使っています。

それで4,900円。

まさに安い。

 

では何故この料金での提供が可能なのでしょうか?

 

これを支えているのは鎌倉シャツ

 

一人SPA

 

という文化です。

 

一人SPAとは

企画・生産・販売を一人でこなすという

何とも新しいですよね。

 

つまり一つの商品を一人で管理するという事です。

プレッシャーすごそう・・・

 

一人なら一つの商品に対しての人件費が抑えられ、

商品に対しての知識が濃くなる為、効率的に生産が可能です。

 

ちなみにこれが鎌倉シャツのSPAです

 

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一人SPAによってその製品に対しての愛着が湧き、

この商品を本気で作って売り切るんだ!!という

従業員の気持ちを掻き立てるような仕組みがこの4,900円という

破格での提供が可能になっているのです。

 

 

2.100%リスクを取る

 

それにしても何故このような仕組みが可能なのでしょうか?

その一番の要因は

 

リスクを自らに課す確固たる経営と取引姿勢にあります。

 

 

鎌倉シャツは仕入れは全て現金取引。

返品も一切ありません。

しかも支払いは仕入れの翌月にきちんと果たしています。

 

「一円たりとも遅れたことはない」

鎌倉シャツの方は言っています。

 

 

アパレル業界には、取引先や工場を下請けとみなし

上から目線で「叩く」という体質が根強く残っています。

価格・コストを買い叩き、無理な納期を強いる

という自己本位の取引体制が目立っているのです。

 

 

しかし鎌倉シャツの取引は

「買い手有利な取引を戒める」

というルールを掲げ、一般のアパレルと対極と言えます。

 

創業者の末貞良雄さんは

 

「仕入れ先が無ければ、我々の商売は成立しない。

仕入れ先は重要な顧客。常に相手の利益や立場を考え、

必要以上の交渉はしない。それがよい関係づくりに繋がり、

良い商品を早く、しかも安く回してもらえるようになる。」

 

と言っています。

 

その為鎌倉シャツは価格交渉に電卓を持っていきません。

取引価格を第一に考えるのではなく、

相手が気持ちよく取引を行ってくれるために

相手の話をしっかりと聞いて、全ての提案を飲むそうです。

 

リスクは一切考えず、

取引先の為に何が出来るかを常に考えているからこそ

圧倒的な信頼を獲得しています。

 

 

3.会社と社員に嘘はない

シャツを売るな 自分を売れ

という格言が鎌倉シャツにはあります。

 

自分を売ることでお客さんには絶対に嘘をつくことが出来ない。

結果として会社に対しても嘘をつくことが出来なくなります。

 

嘘をつくと必ず相手も嘘をついて返されます。

自分たちが嘘をつかれたくないならまずは自分たちが嘘をつかないこと。

 

鎌倉シャツに嘘はありますか?

と聞いたところ、

 

「ありません。売っている商品に嘘が無いからです。

いや、そもそも会社に嘘がありません。」

 

と担当の方は言っています。

 

 

この考え方が鎌倉シャツには根付いているようです。

先程のリスクの話と同じで、

鎌倉シャツは顧客や取引先に絶対に嘘をつかない為

圧倒的な信頼があるのです。

 

 

4.ビジネスモデルを支える高い志

 

命を懸けて売る

 

こう話しているのは常務の末貞奈名子さん。

奈名子さんは末貞家の長女で

清泉女学院聖心女子大学卒業のいわばお嬢様です。

 

その人が命を懸けて売ると言っているのです。

まあギャップがありますね。

 

 

医者は毎日命を懸けて患者に立ち向かいます。

 

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じゃあ業種が違う小売業は命を賭けなくていいのか。

というのが鎌倉シャツの考え方です。

 

 

小売業の世界では顧客が命を懸けて買い物に来ることはありません。

しかしお客さんは以前から欲しかった、

 

「あの商品を手に入れられるのでは」

 

と期待に胸を弾ませやってきます。

それに応えるには誠心誠意、命を懸けて売る心のありようが求められます。

 

このような高い志が鎌倉シャツの売上、消費率などの

高い数値を作り出しているのです。

 

5.究極のSPAはいかにして生まれたか

 

フェアプレイ

鎌倉シャツの究極のSPAはフェアプレイ精神により生まれたと

創業者の末貞良雄さんは話しています。

 

鎌倉シャツの一号店はJR鎌倉駅前の繁華街からかなり外れた

コンビニの2階でスタートしました。

 

その悪い立地という事もあり、

知人が義理で買ってくれる時はありましたが、

全く売れなかったそうです。

 

時には売上がゼロの時もあったとか。

 

そんな時に転機があり雑誌で編集部に応募したところ、

たまたま取材されることに。

そこから売上が伸びていったそうです。

 

 

そんな鎌倉シャツが成長し、究極のSPAを作れた要因は

 

マーケットインでスタートを切っているという事が挙げられます。

 

マーケットインとは”顧客が主役”で売ってから作ること。

反対の言葉がプロダクトアウトで

プロダクトアウトは”販売者が主役”で作ってから売ることです。

 

今でこそマーケットインが主流ですが

当時はプロダクトアウトが主流の時代でした。

 

その為、鎌倉シャツは昔から顧客第一主義をかかげ

フェアプレイ精神で究極のSPAが生まれたのです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

鎌倉シャツは圧倒的な顧客志向で動いていることが分かりますね。

自分の利益より顧客がこの商品を買ってどうなってもらいたいのか。

それを常に考えていた気がします。

 

やっぱり一番印象に残った言葉は

 

「仕入れ先がいなければ我々の商売は成立しない。」

 

という言葉です。

聞いてみれば当たり前ですがすごいですよね。

 

なぜすごいかって今まで自己主義が根付いていたアパレル業界で

このような企業が誕生しているという事です。

 

 

別にそんなことしなくても商売は出来るのに

あえてそのようなことをする。

 

医者の話もありましたが、業種が違くても考えることは同じ。

命を懸けて、顧客の為、取引先の為に商売をする。

 

この気持ちがとても大事だと思うし

これが究極の顧客ロイヤリティだと思いました。

 

 

調べてみると鎌倉シャツは自由が丘にあるので

今度学校帰りに買ってみたいと思います笑

 

 

そして睡眠チェック!!

今日は風呂で1時間爆睡してしまいました笑

 

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でも何故か目覚めがよかったです。

また今日は昼にコーヒーを飲んだので眠くならず過ごせました。

お腹は痛くなりましたが笑

 

あ、あとクリスマスまで2か月ですね。

 

・・・

 

では今日はこの辺で

 

こっしー